代替飛行場には、離陸時の代替飛行と目的地の代替飛行場がある。
どちらも計器飛行方式において必要となる。
計器飛行方式とはその飛行を計器に依存して行う飛行である。
そのため、天候が悪くても(前がよく見えなくても)飛行することが可能である。
離陸時の代替飛行は離陸直後にエンジン等が故障した場合に着陸可能な
出発飛行場以外の飛行場である。
つまり、単発機(エンジンが1つしかない飛行機)は離陸直後に他の飛行場
に行く余裕などないので離陸した飛行場に戻るしかない。
そのため単発機は離陸の代替飛行場を設定することが出来ない。
ということは、離陸の最低気象条件は適用されず、その飛行場の計器進入方式
で着陸可能な気象状態でないと離陸することは出来ない。
それとは反対に、多発機(エンジンが2つ以上搭載)は離陸直後に1つのエンジンが
故障してもある程度は飛行を継続できるので、最寄りの飛行場に着陸すればよい。
つまり、多発機は出発飛行場に引き返す前提はないので、離陸の最低気象条件
が適用される。 雲の高さが0mで前方の見通し距離が500m程度でも離陸が
可能となる。(その飛行場ごとに決められている。)
実際にこの天気は非常に悪いのだが、ただ離陸してしまえばよいので問題ない。
目的地の代替飛行場は目的地に着陸できなかった場合に代わりに着陸する飛行場
である。燃料さえ積んでいればどの範囲に設定しても良い。
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