2013年8月23日金曜日
SYDについて
SYDとは、計器飛行方式で飛行する到着機がある場合に出発機に対して発出される管制承認につけられる条件的なものです。簡単にいうと、管制官が到着機を視認したら出発機を離陸させて良いということです。ここまでは方式基準を読んで理解できると思います。
SYDとは計器飛行方式において到着機と出発機がある場合に、飛行場管制所に目視間隔を設定させて管制間隔を設定させる方法です。飛行場管制所が到着機を視認すると、出発機は飛行場管制所の判断で離陸させることができます。
では、具体的にどうすればよいかというと、
到着機と出発機をどちらを先にされるかどうかは、そこの管制区を持っている管制区管制所等が決定します。SYDは管制区管制所が行う進入管制(ノンレーダー管制)でよく行われます。
進入フィックス(VOR、NDB等)に到着しようとする到着機があり、出発機も同時刻位に離陸しそうな場合、管制区管制所は出発機を先にするか、到着機を先にするかの判断をしなければなりません。
進入機にアプローチの許可を出して、やみくもに出発機をリリースすることは絶対にないのです。それを少しでも効率よくする一つの手段がSYDなのです。
仮に、出発機を先に離陸させた場合、出発機が管制区管制所とコンタクトしてアプローチの保護区域から出るまでの間、到着機は進入フィックス上空で待機しなければなりません。航空機によりますが、10分弱上空待機になる場合があります。
到着機を先にした場合、出発機は地上待機になります。そして、到着機がTWRから視認され、間違いなく着陸されると判断でき、かつ、出発機が離陸するだけの時間がある場合。到着機はランディングアシュアとし、出発機を離陸させることができます。天気が良ければ到着機は途中でほとんどIFRをキャンセルします。燃料代がもったいないので。悪すぎると、飛行場管制所(TWR)が見える頃には、とても出発機を離陸させる時間がなくなってしまします。
すなわち、天気が良すぎでも、悪すぎでも実行されにくい方法です。
管制区管制所は飛行場管制所に出発機があとどれくらいで離陸できそうか聞いてきます。それで到着機との時間がかぶりそうなら、SYDができる状況(天気)かどうかを確認し、TWRが問題ないと伝えると、ACCはSYDをつけてリリースします。
ACC 「JA4321はあとどれくらいで離陸できそうですか?」
TWR 「まだ7分位はかかりそうです。」
ACC 「到着機方向の視程は良いですか?SYDできそうですか?」
TWR 「問題ないです。」
ACC 「了解しました。ではJA4321はSYDにします。」
通報例 JA4321 RLS SYD with JAOOOO
ACCには到着機のランディングアシュアの時刻と出発機の離陸時刻を通報しなければなりません。ランディングアシュアを通報したら、着陸時刻の通報は必要ありません。
これが上手く成立すると、進入機は待機することなく、出発機は到着機の着陸を待つことなく若干の待機で離陸することができます。慣れた飛行場管制所は自らSYDをACC示唆することもあります。
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